ダイバーシティ最前線

日本では「ダイバーシティ=女性」?

日本でダイバーシティという単語は、企業などにおける女性の活用と同義として使われることが多いのですが、本来の用語では多くの意味が含まれています。

女性、患者、障害者、外国人等のように全体に対して少ない割合(マイノリティ)を、特別視することなく、むしろ活性の原動力にしていくというのが、本来の意味に近いニュアンスです。

日本の場合、「ダイバーシティ=女性」という構図で語られることが多いのは、企業や組織等で、意思決定過程における女性の割合が少ないことによります。国連開発計画(UNDP)が2008年に算定したジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)によると日本は参加国108カ国中58位であり、まだまだ先進国とはいえません。

ジェンダー・エンパワーメント指数とは、女性が政治や経済活動に参画し、意思決定に参画できているかどうかを測る指数であり、国会議員に占める女性割合、管理職に占める女性割合、専門職・技術職に占める女性割合、男女の推定所得を用いて算出されています。例えば、日本の民間企業における女性管理職の割合は2008年には9.3%で、アメリカの42.7%やフランスの37.9%に比べるとかなり低い数字が示されています。

女性活用は長期的な価値創造

女性管理職が多いことが、意思決定内容に変化をもたらすとは限りません。しかし、世の中の半分は女性であり、日本では消費行動に権限を持つのが女性だと言われていることから、少なくとも、ユーザとしての立場を反映することは、女性を対象とする企業にとってはプラス面が多いといえます。

継続的にダイバーシティが普及していくためには、企業行動での成果も必要となります。社内で女性が活躍することは長期的な視点で企業価値を高めていきます。

ダイバーシティが経営マターに

現在のところは、ブランディングを高める価値が中心ですが、異なる意見を取り入れ、多様な働き方を取り入れる内部環境における経験を摘むことで、企業には、外部環境に対する柔軟性という新しい観点が備わっていきます。

欧米の多くの企業でダイバーシティを経営の重要マターとしてとらえる理由は、変化の速い外部環境に適応する必要性から得られた知恵といえるでしょう。

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2011年5月 5日|